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GoProの「10bitカラー」とは?メリット・デメリット、使える機種

GoProの新しい撮影モード「10bitカラー」を解説。従来の8bitカラーとの違いや、10bitカラー撮影をするメリット・デメリット、対応するGoPro機種をまとめました。

公開日: 2024.7.29

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10bitカラーとは?

デジタルデータの世界では、bit(ビット)は2進数で表されるデータの単位です。10bitは、2の10乗なので1,024です。

画像・映像のジャンルでは「色の階調」を表すため「bitカラー」という単位を使います。10bitカラーというと1,024諧調ということになります。映像は「Red, Green, Blue」の3色で表現されるため、表現できる色調はその3つをかけた数字となります。

8bitであれば「2の8乗 = 256諧調」を各カラーでかけるため「256 x 256 x 256」で約1,677万諧調、10bitの場合は、「1,024 x 1,024 x 1,024」でなんと約10億諧調の表現が可能になります。

「8bitと10bit」、たった2bitの差ですが、使える色の数は大きく異なるのです。

10bitカラーのメリット

では、GoProなどのデジタルカメラ・デジタルビデオカメラで10bitカラーが使えるメリットはなんでしょうか。

まず最大のメリットは、「色の再現性が向上する」ことです。

従来の8bitでは「おおよそ近い色」で保存されていた色が、10bitカラーではより詳細な色として保存されるため、色の再現度が高まります。これは、ダイナミックレンジの拡大、グラデーションの滑らかさにつながります。

以下は、GoPro公式の動画ですが、0:31あたりに10bitカラーと8bitカラーの比較映像があります。違いがあることは誰が見ても明らかです。

10bitカラーで撮影することで、ポストプロダクションでカラーコレクションをする際に、8bitカラーでは潰れてしまっていた色を再現できるため、編集の自由度の向上するというメリットもあります。

10bitカラーのデメリット

10bitカラーのデメリットは、「ファイルサイズの増加」と「編集や再生に必要なハードウェアの性能向上」でしょう。

10bitカラーは8bitカラーの10倍近いカラー情報に対応するため、1秒あたりのデータ保存容量が増えます。また、これまでよりも細かく色を表現するため、編集や再生の際にハードウェアにかかる負荷も高くなります。

しかも、現在の一般的な液晶ディスプレイは8bitのため、10bitカラーで撮影をしても8bitカラーの液晶ディスプレイでは違いを確認できません。10bitカラー以上に対応するディスプレイが必要になります。

例えば、同じ世代のMacでも、MacBook Proは8bitカラーまで、iMacは10bitカラー対応している、というケースもあるため注意が必要です。

10bitカラーが使えるGoPro機種

10bitカラーに対応するGoProのモデルは、2024年7月現在「GoPro HERO12 Black」と「GoPro HERO11 Black」の2機種のみです。

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